幸せな夫婦は見てはいけない映画
私は、月額数百円で、多くの映画やTVドラマが見放題のdTVに加入しています。
その為、映画やドラマを、ちょこちょこ観る事ができるのですが・・
先日観た映画が、結構印象的だったため、レビューまがいの記事を書いておきます。
まず最初に書いておきますが・・・・
これは、幸せな夫婦/カップルは見てはいけません!
少なくとも、一緒には見てはいけません・・
そういう映画だと思います。
あらすじ↓はアマゾンから拝借
ディーンとシンディ夫婦は娘との3人暮らし。
長年の努力の末に資格を取り、忙しく病院で働く妻シンディ。一方、夫ディーンの仕事は芳しくなく、お互い相手に対して不満を抱えるように…。
過去と現在が交錯し、愛の終わりと誕生が重なり合うラブストーリー。
ざっくりとしたあらすじは、上記の通りなのですが・・・
この映画は、なかなか衝撃度が強いですよ。
それは、映像云々よりも(そっちもそこそこ衝撃ありますが)、ストーリーのリアルさが、あまりにもリアルすぎて、きつい人にはきつい・・と感じると思います。
ストーリーをもう少し詳しく書くと・・
結婚7年目のディーンとシンディは、夫婦で言うと倦怠期というのかな・・?
かなり「冷めた」時期に入っています。
しかし、そんな彼らも、他の多くの冷めた夫婦と同様、若く、愛情と思いやりに満ちていた頃がありました。
この映画は、その「若かりし頃」と、「7年後のかみ合わない2人」を、同時進行で、交互に映し出して行くのです。
ちょっとネタバレあるので、見よう!と思う人は、
ココからは↓読まない方が良いかも?^^;
これは、愛が生まれて、実を結び、
そして枯れて、やがて消滅する・・という話です。
映画同様、愛情によって結婚し、数年経ったら「あの気持ちはどこへ・・?」と思っているような夫婦にとっては、見るのがかなり辛い映画な訳です。
なぜそんなに気持ちが冷めてしまったのか(特に、妻のシンディー)、理由は一つではなくて、数年の間の色々な事の積み重ねだと思うのですが
客観的に見ると、妻の不満は、夫の仕事がイマイチ(収入/内容ともに)で、家事などの負担は自分に対して大きく・・
夫の不満は、妻が自分を愛していない(らしい)、応えてくれない・・
この辺かなー・・と思うのですが、どうでしょう。
おそらく、上記原因に加え、他の事情も色々絡み合って、ほどけなくなっているんでしょう。
お互いに、愛がまだ生きている時だったら、溝を埋めるための努力が有効だったのでしょう。
しかし、愛が枯れてしまうと・・・もう、「話をして溝を埋めたい」という意欲さえも湧いてこない・・・
それでも、夫・ディーンの方は、自分なりのやり方で、妻との溝を埋めようと努力します。
まあ、愛していると言ったり、ホテルに誘ったりですね・・・しかし、妻はもう、そういうのめんどい・・・としか思っていない訳で。
妻は妻で、夫の仕事について、もっと向上してもらいたい!・・と働きかけますが、夫の方は「今のままでなんで悪い」と思っている訳で。
おそらく、妻は、愛していると言われても、「それなら〇〇してよ」「ホテルなんか行く前にやる事あるでしょう?」と思っていて、
夫の方は、今現在の、等身大の自分を受け入れてくれない妻に「これが俺なんだよ!受け入れてくれ」という気持ちがあるのでしょう。
あくまでも私の解釈です^^;
2人とも、かみ合わないのです。求めるものが違う。選ぶ価値も違う。
どうせ話しても、分かり合えないだろう、と、経験で、知ってしまっているのです。
2人には子供もいるのですが、実はその子はディーンの子ではありません。妻シンディーの独身時代にできちゃった子供なのです。
それを、「俺の子として育てる」と、ディーンが申し出て、シンディーは、それに感謝し・・確かにその時、彼を愛していたんです。
あの2人はどこへ・・・?
たいていの映画やドラマは、最も輝ける「愛の誕生~全盛期」しか、描いていないと思います。
しかし、実際は、「その後」の方が、ずっとずっと長いのです。
この映画のように、その輝きが薄れ、やがて無くなり、死んでいく姿を、リアルに描いた映画は、珍しいかもしれません。