人生真ん中あたり

長い人生、今がちょうど真ん中あたり。

サタデーナイトフィーバーを初めて観る

1977年に制作された、ディスコブームの火付け役と言われた映画サタデーナイトフィーバーを観ました。



amazonより↓
昼間はブルックリンのペンキ店で働くトニーだが、毎週土曜日の夜になると、襟広のシャツとフレア型スラックスを身につけ、ある場所へと颯爽と繰り出す。
輝くミラーボールとまぶしい照明の下で、彼はダンス・キングとなる…。


観る前は、ディスコで踊る青年が主演の、ノリノリ青春ダンスムービーかな、と思ってましたが


これ・・・全然違うじゃん・・・^^;


ダンスシーンや音楽が印象的ですが、主題は思いっきり暗くてヘビーです。


若者の感じるどうしようもない閉塞感が、ストーリー中全てに蔓延していて。
「懐かしい音楽とダンスの、ライトな映画でも見よ!」と思っていた私には、後味が悪かった。


これ、若い頃に観ていたら、ショックだったかもねー・・・


70年代のブルックリン(トニーの住む地域)は治安も悪く、低所得者層が多いエリアで、橋を渡った先にあるマンハッタンとは全く違う世界が広がっています。


イタリア系アメリカ人のトニーは家族と実家暮らし。
ペンキ店で働いているので、給料は入って来るけど、週に1度ディスコに出かけて、ちょっと洋服買って、食べて、それで終わるくらいの収入です。


土曜日にディスコに行くのが小さな贅沢で、これを「週に2回」にするほどの経済力はありません。


同じ職場に、勤続15年、20年の人がいるので、自分もこのまま行けば、そうなるのかもしれない。


薬とお酒でハイになったり、女の子をひっかけてカーセックスに持ち込んだり、そんな事が日常の友人達の中で、トニーは彼らと遊びながらも、「ダンス」という1つの事に熱中しています。


トニーには、他の人と違う部分があって、
それは、ダンスの才能や、努力をいとわない真面目さ、そして「良いものを良い、と見抜く目」がある事・・なのですが


おそらくそれらが、彼の未来を、他の人と違うものにしてくれるのかもしれない。


当時のNYでは、ブルックリンとマンハッタンでは、橋1つ隔てて全くの別世界が広がっている・・くらいの違いがあったみたいで


マンハッタンで働くステファニーと出会い、惹かれたのも、
彼女の外見やダンスの上手さよりも、この「別世界の空気」みたいなものに、トニーは惚れたんだろうなあ。


彼の未来に希望を持たせてくれる作りになっていますが、何せ、性暴力含む暴力がかなり日常的にあり、いろんな意味で胸糞悪い場面も多く、食べ物や家や街並みも「素敵~✨」というものが少なく・・・あまりテンション上がらず。


私の年齢では、こういう若者特有の行動・思考に、共感もできなくてねえ・・・若い頃に見ていたら、衝撃的ではあっても、もう少し感動したのかな。


ジョントラボルタが主演なので「ダンス上手い!」「若い!」「70年代ファッションがイカス!」という感動はありました。


そして、もちろん、ダンスと音楽はとても良かったです。

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