アリスのままで
図書館に行くようになり、本を読む時間も増えてきました。
先日読んだ本が、とても良かったので覚書き。
リサ・ジェノヴァ アリスのままで
あらすじ(Amazonから)
愛する夫と三人の子どもに恵まれ、高名な言語学者としてハーバード大学で教鞭をとる50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。
ところがある日、すべての記憶を失う“若年性アルツハイマー病”と宣告される。
しかもそれは、子どもたちに50%の確率で遺伝してしまう家族性だった―。
ジュリアン・ムーア主演で、10年ほど前に映画にもなりました。
私は映画は見ていませんが(テーマ的に、映像だとズシンと来るかな・・と思って)
図書館の棚で本を見つけたので、借りてみました。
これが、思ったよりも良かった・・!
恐れていたほど暗くもなく、もちろん、明るい話でもないのですが・・
アルツハイマーは、ある程度高齢になってから、というイメージがあり、若年性というのは珍しい。
主人公の年齢が50歳と言う、私とちょうど同年代だった事も、色々考えてしまう要素だったかもしれません。
主人公のアリスは、自分も夫もハーバード大学に勤めています。
高学歴で専門職に就く女性・・・文字通り"頭脳がキモ"の人生を送っています。
それが、突然アルツハイマーの診断を受けるのです。
これまで形成していた自分というもの全てが、内側から壊れていく、その恐怖。
心のゆらぎや、知能が働かなくなる・・という事がどういう事なのか。
それを、外からではなく、本人の内側から描いている本は、なかなかないかも。
彼らから見た外の世界が、どのように見えているかの、理解の端緒になりました。
アメリカ人らしい、明るいポジティブな面も多々描かれていて、それが少し救いになっています。現実はそうではないかもしれませんが、これは小説なので・・・。
今日も図書館に行って、別の本を借りてきました。
⤴欧米文学小説は、読むのに時間がかかるので、1冊だけ。
他は、読みやすくて軽いタイプの本にしました。
ストーナーは、Amazonお気に入りリストにずっと入れていたのですが、購入するには高くてねえ・・・(3000円弱)。図書館にあって良かったです。
楽しみ。